無料相談に群がる「カモ」は狙われる
無料相談に群がる「カモ」は狙われる
騙しやすい人やこちらの都合のままに財貨などを搾取できる相手を「カモ」といいますが、投資における「カモ」は何を指すと思いますか? 今日は、そんなお話です。

あなたは無料相談で「カモ」になっていませんか?

簡単に言えば、「カモ」とはコストの高い「ハイリスク・ローリターン」の金融商品(リスクを取っても報われない商品)を買わせやすい人のことです。 金融商品は複雑でわかりにくいことから、誰かに相談しないとなかなか商品選択ができません。そこで無料の相談を利用する人がいます。 この無料相談、お得だと思って気軽に使う人がいますが、そうではありません。 例えば、最近は保険を無料で見直ししてくれるサービスが人気です。 駅前の一等地にお店を構え、最適な保険を専門家がアドバイスしてくれるようです。確かに保険の知識がない人にとってはお任せで保険プランを考えてもらえ、しかも無料というのは手間もかからずコストも払わなくてよいので気軽に相談できそうです。

無料相談の本当の狙いは?

無料相談に群がる「カモ」は狙われる
しかし、このようなサービスで本当に、相談する側にとって最適な商品を選んでもらえるのでしょうか?無料の相談をしてくれるお店の維持費用はお客さんとして相談に来る人たちの支払う手数料から賄われています。また、説明して保険を販売する人たちの報酬は獲得した手数料によって支払われています。 良識のある金融のプロならば、本当にお客さんのために必要な商品を選択してくれるはずです。 しかし、このような販売員にインセンティブがついた無料の相談では相談する側にとってではなく、販売員にとってベストな商品をアドバイスされてもおかしくありません。

無料は、結果的には割高になる

もし保険に入る必要のない人が相談に来たら、「あなたには保険が不要です」とアドバイスしてくれるでしょうか? 無料は一見お得のようですが、結局最も割高ということになりかねないのです。よく考えてみてください。銀行の窓口に相談してはいけない「無料は実は割高」ということを考えれば、資産を持っている人が一番相談してはいけないのが、銀行の窓口です。 例えば、銀行が富裕層向けに熱心に販売している商品に投資信託や保険があります。これらの商品は販売することによって銀行に入る手数料が大きく、収益性の高い商品として販売に力を入れています。 必ずしも、顧客の将来の資産形成のことを考えているわけではないのです。 銀行の店頭で販売している投資信託の場合、通常購入時に販売手数料というのがかかります。 販売手数料は投資信託を購入する金額の中に含まれているので、お客さんからすれば支払っている実感があまりないのです。

買った瞬間に損をする商品も

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例をあげましょう。 とある銀行の店頭で見つけた投資信託の売れ筋ベスト5では、一番売れているというエマージング・ソブリン・オープン(毎月決算型)為替ヘッジありという商品は、購入時に3%の販売手数料がかかるものでした。 100万円分の投資信託を買えば、約3万円の手数料を取られているということです。ほとんどの人が気づいていませんが、買った瞬間に3%のマイナスになっているのです。ところが、ネット証券で投資信託を購入すれば販売手数料ゼロの商品がたくさんあるのです。 銀行の窓口で購入すれば、相談に乗ってもらえるから便利だという意見もあるでしょう。 でも、銀行の店頭の行員があなたの10年後、20年後の資産形成を本当に考えてアドバイスしてくれるのかは疑問です。 どんなに良識ある銀行員でも自分の給料は手数料から得ているからです。であれば、金融の専門家にコンサルティングフィーを払って相談して、販売手数料のかからないネット証券で納得できる商品を購入する方が合理的です。 ファイナンシャルプランナーの相談料は1時間1万円前後が相場ですから、100万円分、投資信託を買うなら、銀行の窓口の相談にかかる費用はファイナンシャルプランナー3時間の相談料と同じということになります。 ただし、ファイナンシャルプランナーなら誰でもよいというわけではなく、後で説明するように信頼できる人を見つける必要があります。 販売手数料というのは、営業の説明を聞いて手数料を払うという、考えてみれば何とも不思議な仕組みなのですが、銀行と当たり前のように取引している人はそんなことにすら気がつきません。非常にもったいないことをしているわけです。

おトクな外貨預金にだまされるな

また、外貨投資というと、多くの人はまず銀行でも外貨預金を始めるようです。外貨ニーズを取り込もうと、最近はメガバンクの店頭で金利優遇キャンペーンなどをやっています。 例えば、米ドルなら外貨定期預金の金利を3%に優遇します、というようなものです。日本同様、アメリカも低金利が続いていますから、3%でもこれから始めようという人には魅力的に見えるのかもしれません。 しかし、この優遇金利は、例えば最初の3か月だけしか適用されません。また為替手数料は、メガバンクでは外貨の売買ごとに1ドルにつき1円取られます。3か月の3%の金利は年換算だと0・75%。さらにそこから復興税を含め20・315%の税金が差し引かれます。 この場合、為替レートが変動しなかったとすると、為替手数料のほうが金利より大きくなり、元本割れになってしまうのです。金利に比べ、いかに為替手数料が高いかということを示しています。同じ外貨取引の商品にFX(為替証拠金取引)があります。

取引コストも意識しよう

最近は主婦が取引するケースも増え、市場では日本の個人投資家は「ミセスワタナベ」などと呼ばれていますが、一般には極めてリスクの高い「危険な商品」という認識ですね。 しかし、このFX取引は外貨預金に比べ、取引にかかるコストが圧倒的に低い商品なのです。取引に利用する会社にもよりますが、例えばドル円なら買値と売値のスプレッド(=売値と買値の差額:実質的な手数料のこと)がわずか0・4銭という場合もあります。 多くのFX会社では、為替手数料は取らず、売りと買いの価格差だけが取引のコストになっています。メガバンクの為替手数料が買いと売りで2円(=200銭)とすると、単純計算でFXのコストはその500分の1ということになります(もちろん商品性は異なりますが)。 FXが危険だと言われるのは、レバレッジがかけられるからです。 レバレッジとは少ない資金で大きなリスクを取ることです。 日本国内では規制によって25倍までに制限されていますが、それでも持っている資金の25倍の取引ができるというのは、4%マイナス方向に動けば、元本がすべてなくなってしまう、かなりのリスクです。例えば、証拠金10万円で25倍だとして250万円のリスクが取れます。4%円高になれば10万円の投資で元本はゼロになる計算です。 しかし、FX取引でもこのレバレッジを下げることはできます。会社によってはレバレッジ1倍コースという商品を提供しているところもありますし、そもそも自分で25倍の資金を入れれば実質のレバレッジは1倍になります。 つまり250万円入金して10万円で25倍のリスクを取れば4%動いても250万円に対しては4%しかマイナスにならないのです。

「無料相談」のカラクリはしっかり頭にいれておこう

無料相談に群がる「カモ」は狙われる
これなら為替の変動に伴うリスクは外貨預金と同じです。「外貨運用=外貨預金」と思い込み、3か月間の優遇金利に魅かれて500倍の手数料を払っている人は、意外と多いのではないでしょうか。 しかし、前述のとおりFXを使えば500分の1の手数料で外貨運用ができるのです。このように気がつかないうちに高い手数料を払ってくれる顧客こそ、銀行が大切にしている「カモ」なのです。
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